セブのマクタン空港の売店で購入したサンミゲルのライチ味。その独特の甘さが、セブでの鮮やかな記憶を呼び起こしてくれました。
ほろ酔い気分だった私は、漠然としていた今後の人生、特に日本を離れるという大きな決断への道筋を、AIとの対話を通じて具体化してみることにしたのです。
日本社会への複雑な感情と私の選択
私が日本脱出を考えるようになった理由は、一つではありません。就職氷河期世代としてこの社会から受けた冷遇は、私の根底に深く刻まれています。「何をしてもいい」「お荷物扱いされる」という雰囲気さえ感じてきた経験は、私の中に「この社会に貢献する意思はない」という強い意志を育みました。
また、昨今語られる2030年問題のように、日本の少子高齢化や労働力不足、社会保障の維持困難といった未来予測も、この国に身を置き続けることへの大きな懸念材料です。私の目には、そのシナリオが劇的に改善されるとはとても思えず、むしろ悪い方向へと着実に進む未来しか描けません。こうした客観的な状況が、私の日本に対する失望感をさらに深め、移住への具体的な行動へと駆り立てる要因の一つとなっているのです。
このまま冷遇され、衰退する社会の沈没に巻き込まれるのは御免です。私はそんな無意味な社会に貢献するつもりはありません。これは一種の非暴力な復讐でもあります。少子化で衰退していく社会を何とかしようとも思わず、手を差し伸べることもせず、ただひっそりと日本脱出の準備を進める。それが私の選んだ道なのです。
AIとの対話が示す新たな指針
これまでの私にとって、海外移住というゴールは漠然としていました。しかし、フィリピン・セブ島に住む彼女と出会ったことで、その目標は俄然、鮮明になったのです。彼女の存在は、私のネガティブな思考を現実的な行動へと繋げる、具体的な光となりました。彼女と築く、穏やかでシンプルな生活への確かな希望が、私を突き動かす原動力になっています。
しかし、その具体的な目標が見えてきたからこそ、「海外移住 ロードマップ」をどう描くか、という課題が浮上しました。早期に結婚して婚姻ビザを取得し、彼女と日本で暮らすのか。それとも、私が彼女の国で暮らすのか。あるいは、焦らずに、お互いの国を行き来する二拠点生活を確立するのか(そして、適切なタイミングが来たら籍を入れる)。様々な選択肢が頭の中で混沌としていました。
自問自答だけでは視野が狭くなることを知っていた私は、今回のセブ滞在から帰国後、ほろ酔い気分ということもあり、難しいことは考えずに、ひたすらAIと対話する形で思考を整理してみました。まるで私自身の分身と話すように、AIは私の思想や感情、そして具体的な状況を理解し、冷静に質問を投げかけ、選択肢を提示してくれました。その対話を通じて、これからの5年間で何を準備し、どのような行動をとるべきか、明確な指針ができたのです。
五カ年ロードマップ:未来への確かな一歩
AIとの対話で出来上がったロードマップは、私が2030年を最終判断の時と捉える上での、具体的な行動計画となりました。その時までに、日本の社会状況が予測通りの道を辿っているのか、あるいは何か変化が起きているのか、その目で確かめる。そして、その状況と、私が築いてきた基盤を総合的に評価し、最終的な決断を下す。
このロードマップには、現在の会社でのリモートワークの実績作りから、「組織に頼らない生活」のための収入源の確立(ブログの収益化やフリーランス案件の獲得)、さらにはHSPとしての海外生活におけるストレス管理、そして彼女との関係をより深く築くためのステップまで、多角的な視点が含まれています。
もちろん、このロードマップは絶対的なものではありません。未来は常に変化し、状況に応じて柔軟にアップデートしていく必要があります。しかし、少なくとも今、この指針があることで、私は漠然とした不安に囚われることなく、具体的な行動を積み重ねていけるという安心感を得ています。
周囲の無関心と静かな決意
周囲を見渡すと、現状に不満はあっても、将来に対してそれほど危機感を持っていないように見えます。あるいは、見て見ぬふりをしているのかもしれません。しかし、私はそうではありません。就職氷河期世代として、日本の社会から受けた冷遇を忘れたわけではありません。だからこそ、自らの意思で、自身の未来を切り開く必要があります。
このまま冷遇され続けて生きていくのか? 私はそんな社会に貢献しないと決めたのです。そして、少子化で衰退していく社会を何とかしようとはしません。手を差し伸べない。これらの感情は、表に出すことはしません。不要な発言はせず、ただひっそりと日本脱出の準備を進めるだけです。
今後は、このロードマップに基づき、着実に一歩ずつ歩んでいこうと思います。