夕食と開発
特に体調が悪いわけではありませんが、夕食は雑炊を作って食べました。身体の芯から温まりたかったのもあります。
ここ数日は、本業のWeb制作を終えたその足で、自分専用の学習ツール開発に没頭していました。
「楽しさ」というノイズ
これまで英語学習のために、いくつかの有名なアプリを試してきました。しかし、どれも少なからずストレスを感じていました。世間で「ゲーミフィケーション」と呼ばれる要素が、HSP気質で完璧主義に傾きやすい私には、どうにも相性が悪かったのです。
間違えるたびに減るライフや、可視化される成長グラフは、私にとって監視装置のような圧迫感を与えます。(間違えてはいけない、まったく成長できていない)という焦りが先に立ち、肝心の学習内容が頭に入ってきません。
世の中は「楽しく学ぶ」ことを良しとしますが、私にとっての学習とは、もっと静かで淡々としたものであるべきでした。他者の設計した「楽しさ」は、時として騒音にしかなりません。
評価のない環境を作る
そこで、自分にとって不要な要素をすべて排除したWebサービスを自作しました。実装には生成AIを活用しました。以前なら一からコードを書くのに相応の時間を要したでしょうが、AIをサポートとして使うことで、数日で形にすることができました。
作ったのは、極めて簡素なものです。画面には英文の日本語訳と、バラバラになった英単語が表示されるだけ。演出もなければ、点数も出ません。正解しても褒められず、間違えてもペナルティはない。ただマウス操作で単語を並び替え、英語特有の語順とチャンク(意味の塊)を指と目に馴染ませていくだけの環境です。
あえてマウス操作をメインにしたのは、キータイプという微細な脳の負荷すら減らし、構造の理解のみに集中したかったからです。補完的にキーボード入力で答えるAIチャット用スクリプトも用意しました。こちらはサブ的な位置付けです 。
自分という顧客のために
完成したツールは、シンプルな画面です。しかし、私にとってはそれが最適解でした。誰かの目を気にすることなく、間違え、修正し、また繰り返す。そこには評価も競争もありません。あるのは、事実としての反復だけです。
このツールは誰かのために作ったものではありません。あくまで自分の生存戦略のために用意した道具であり、改修も修正もすべて私の都合で行います。周囲がこれをどう評価するか、あるいは必要とする人が他にいるのか。そういったことは一切考えるつもりはありません。私が使いやすければ、それで十分です。
点数や順位を競うようなゲームは、それが好きな人たちに任せておけばいい。私が今手に入れたいのは「優秀な生徒の証」ではなく、ここではない場所で生きていくための、武骨な「道具」としての言葉だけですから。
- Mindful English...ただ繰り返す - 無心で英語の語順を学ぶ
- Mindful Chunk...ただ繰り返す - 無心で英語の塊を学ぶ