帰省して久しぶりに家族と正月を過ごしている。「正月らしい正月」なんて何年ぶりだろう。居間には正月番組が流れ、家族はそれなりに楽しそうだ。俺もその場にいるけど、頭の中は別のことでいっぱいだ。この国の未来が暗すぎるせいだ。
実家にいる間も、時間を見つけて英語と投資の勉強をしている。正月休みだからといって、ただのんびりしている余裕なんてない。分散投資を考慮しながらインデックス投資先を絞り込む作業を続けている。調べるほど、この国で普通に生き続けるのは不可能だと確信するばかりだ。
もう時間はない。貯蓄を本気で増やさないと取り返しがつかなくなる。これからは貯蓄すら難しい時代がやってくるだろう。日本円の価値はどこまで落ちるか分からないし、物価は上がるばかり。この状況で何もしないのは愚かだ。今年は毎月の投資額を増やし、この休みで新しい投資先を決めるつもりだ。
5年以内に海外移住しなければ、人生が詰む。けれど、5年すら待つ余裕があるのか怪しい。だから計画通り、3年以内に移住を実行する。この国に居続けるのはもう限界だ。就職氷河期世代として見捨てられ、切り捨てられた現実。それを受け入れる気はない。日本社会に対する嫌悪感が強すぎるからだろう。
こんな国で朽ち果てる気はない。これは逃げでも戦略的撤退でもない。ただ「見捨てる」。それが今の俺の感情に最も近い。実家で家族と過ごしながらも、俺の未来はここにはないと確信している。だ からこそ移住の準備を進める。これが俺が自分らしく生きるために選んだ道なのだから。