年齢を重ねるにつれ、日本社会への絶望感が強まっていた。特に就職氷河期世代として冷遇されてきた経験は、自分の人生観に大きな影響を与えている。独身を貫くつもりでいたが、最近外国人の彼女と出会ったことで、自分の考えが少しずつ変わり始めている。
彼女とはマッチングアプリを通じて出会った。最初は英語の練習相手の一人に過ぎなかったが、やり取りを重ねる中で彼女の自立心や気遣い、そして相手の内面をしっかり見てくれる姿勢に強く惹かれていった。年齢差があるにもかかわらず、彼女はそれをまったく気にしていない。それに対して、日本人女性との関係には複雑な感情がある。社会的ステータスや収入ばかりを重視され、まるで値踏みされているように感じる経験が何度もあった。中には、年齢を理由に汚物のように扱われたこともあった。そんな環境の中で信頼関係を築くのはほとんど不可能だと感じ、独身で生きることを選び、恋愛感情を持たないよう自分に言い聞かせていた。
だが、彼女との関係を築く中で気付いたのは、自分は「日本人女性が嫌い」なだけで、女性そのものが嫌いなわけではないということ。相手の内面を尊重し、一緒に未来を築けるパートナーをどこかで求めていたのかもしれないと実感した。
いままでぼんやりとしていた海外移住を本気で考え始めたのは、この出会いがきっかけになったのは間違いない。現在の日本では、氷河期中年男性が未来に希望を見出すのは難しい。今後、年金の支給年齢は上がるだろうし、氷河期世代に対する冷遇も変わることなく続くだろう。海外移住ですべてが解決するとは毛頭考えていないが、すくなくとも海外で新しい生活を始めることは、怨嗟の感情を和らげ、自分自身の人生を取り戻すための選択肢だと感じている。
海外に目を向ければ、自分を価値ある存在として受け入れてくれる相手がいる可能性が高い。彼女のように相手の内面を見てくれる人との出会いが、人生の転機をもたらすこともある。もし同じような悩みを抱えている人がいるなら、視野を広げるべきだと思う。日本にこだわらず、自分を認めてくれる相手を探すために海外に目を向けるのも一つの方法だ。
現代ではマッチングアプリを使って海外のパートナーを探すことも可能だ。自分の価値をしっかり認識し、それを受け入れてくれる人と出会うことで、新しい人生の可能性が広がるかもしれない。挑戦する価値は十分にあると思う。