これからの生存戦略。 回り道と現在地。

言葉ではなく、行動で未来の礎を築くということ。

これからの生存戦略。 回り道と現在地。

ブログという名の実験場

2週間前から、このブログに少し手を入れています。 派手なデザイン変更ではありません。マイナーチェンジともいえない、ごく軽微な修正や改修作業です。ぱっと見では、その変化に気づくこともないでしょう。修正の多くは、裏側のコードや機能追加が中心です。
こうした作業は、思い立った時に不定期で行っています。過去の記事を読み返していて表示の不具合に気づき、急遽取り掛かることも少なくありません。

独力で築くという「お守り」

このサイトは、デザインの草案からHTMLやCSSのコーディング、そしてサーバー側の調整まで、すべて私自身が一人で対応しています。記事の途中に動画を埋め込んだり、内部リンクをカード形式で表示させたりする機能も、既存の仕組みを借りるのではなく、自力で実装したものです。
もし、このサイトのデザインを根本から変えたいと思えば、また自分で考え、コードを書き直すでしょう。新たな機能が必要になれば、その都度、自分で調べて追加していく。それが私にとってのブログ運営であり、ある種の実験場でもあります。

これくらいのサイトであれば、何とか独力で構築できる。その事実は、私にとって一つの「お守り」のように、心の片隅で静かな自信を与えてくれます。そして、それは「副業」という現実的な選択肢を意識させるのです。

次の一歩へ、行動だけが現実を動かす

海外移住を目指すにあたって、収入源を複数確保しておきたいという考えは常に頭の片隅にあります。一つの組織、一つの収入源に依存することがいかに危険であるか。それは就職氷河期という時代を生きてきた経験から、嫌というほど身体に染み付いています。しかし現状は、会社員としての給与という一本の綱に頼っているのが現実です。

実は、短い期間ではありますが、過去にフリーランスとして活動していた時期がありました。だからこそ、もう一度やってみようか、という思いが最近になって頭をもたげてきたのです。
デザインが全くできないわけではありません。しかし、それを専門だと名乗るつもりはありません。どうも私が作ると、かっちりとした、悪く言えば面白みのないデザインに仕上がりがちです。これは、かつて勤めていた会社にいたデザイナーの「理由を説明できないデザインは、デザインではない」という言葉が、今でも強く頭に残っているからかもしれません。見た目の美しさや斬新さよりも、まず構造的な正しさや論理性を優先してしまうのです。

そんなことを考えながら、実はもう、行動に移し始めています。自身のスキルを示すためのポートフォリオサイトを、少しずつ構築しているのです。

口先で「いつか」と繰り返しているだけでは、現実は一ミリも動かない。行動だけが、今をわずかでも動かす力になる。自分にそう言い聞かせています。

未来を照らす「灯台」としてのポートフォリオ

日々の英語学習、移住に向けた情報収集、そしてこのブログの更新。たまの気分転換に出かけることもありますが、日々はそれなりに忙しい。それでも時間を見つけては、ポートフォリオサイトの作例を増やしていこうと思います。
このブログがそうであるように、ポートフォリオサイトもまた、私の「灯台」としての役割を担うことになるのかもしれません。私のスキルや仕事への姿勢を示し、いつか、どこかで、誰かの目に留まる。そうして築かれた関係性が、海外移住という目標を達成するための、一つの足掛かりになるかもしれない。

もし、英語でのコミュニケーションがもっとスムーズになれば、将来的には海外の案件に挑戦してみたいという気持ちもあります。そのために、今はただ、興味を持ってもらえるような作例を、一つでも多く作っておきたい。理想は、特定の場所に縛られることなく、どこにいても自分の力で生きていける状態を確立することです。

根っからの職人気質とHSPであること

パートナーもWEB開発に興味を示しているようです。もし彼女が本気で学びたいと言うのであれば、基本的なことは教えるつもりです。これからの時代、誰かに依存せず、自立して生きていく力は誰にとっても重要になります。彼女がWEBの技術で食べていけるようになるのであれば、それに越したことはありません。
ただ、私が彼女に「教える」といっても、それは手取り足取り懇切丁寧に指導する、というイメージとは少し違います。私の感覚では、この世界で生きていくために最も重要なのは、とにかく自分の手を動かし、試行錯誤の場数を踏むことです。技術のトレンドは驚くほどの速さで移り変わり、昨日まで主流だった知識が、明日には陳腐化していることなど日常茶飯事です。

私は自分が、人を管理するマネージャーのような立場に向いていないことをよく理解しています。根っからの職人気質なのです。そして、おそらくはその根底にHSP気質があるのでしょう。他者との頻繁なコミュニケーションや感情の機微を察知し続けることは、私をひどく疲弊させます。
だからこそ、私はこれからも技術者として生きていきたい。そのためには、自分自身が常に新しい情報を収集し、変化に対応し続けなければならない。彼女に教えるという行為は、結果的に自分自身の知識を再確認し、学びを深めることにも繋がるはずです。

遠回りの末に見つけた「最適解」

振り返れば、私は昔から、他者との駆け引きのようなものに、ひどく精神を消耗してきました。営業という働き方が、最初から選択肢になかったのはそのためです。HSPという言葉を知ったのは随分後になってからですが、おそらく原因は、この気質にあるのだと思います。

元来、何かを作ることが好きだった私は、自然とホームページ制作の世界に興味を持ちました。これを仕事にしたいと強く願い、この道に進んだわけですが、決して順風満帆ではありませんでした。典型的な文系脳で、理数的な思考が求められる場面では、人の何倍も苦労しました。キャリアの初期も、そしてある程度経験を積んでからも、その壁にぶつかることが多々ありました。面と向かって「君はこの仕事に向いていない」と、はっきり言われたこともあります。

体調を崩し、一度この仕事から離れた時期もあります。あるいは、この感覚は単なる「思い込み」に過ぎないのかもしれないと、あえて畑違いの営業や接客の世界に身を置いたことさえありました。しかし、結果は同じでした。やはり、私には無理だったのです。みるみる心身がすり減っていき、長くは続きませんでした。
詳細は思い出したくもありませんし、下手に語れば個人が特定されかねないので、ここでは「紆余曲折があった」とだけ記しておくに留めます。

そんな回り道を経て、私は再びWEB制作の仕事に戻ることができました。そして、コロナ禍をきっかけに、期せずしてリモートワークという働き方を手に入れたのです。これが、結果的に私にとって最適な環境でした。周囲に人がいない静かな空間は、私の集中力を劇的に高めてくれました。不要な精神的消耗から解放されたことで心に余裕が生まれ、新しいアイデアも浮かぶようになったのです。

静かに、着実に。歩みを止めない理由

遠回りはしましたが、今、私は自分にとって最適な仕事環境を得ていると言えるでしょう。

しかし、この恵まれた環境が、この先も永遠に続くとは到底思えません。この国の未来に、手放しで明るい展望を抱くことは、私には難しいのです。だからこそ、立ち止まることはできません。
静かに、着実に。 理想の生き方を手に入れるための準備を、私はこれからも淡々と進めていくだけです。

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