5月11日、早朝4時55分の便で日本へ帰国する予定だったので、実質的に10日が彼女と過ごす最後の日になりました。
朝食後、シャワーを浴びて荷物をまとめるなど、慌ただしくも静かな時間が流れていきました。
昼食には、彼女がポークカルデレータを作ってくれました。
どの料理もそうでしたが、彼女の手料理は本当に美味しくて、これがしばらく食べられなくなるのかと思うと寂しい気持ちになりました。余った食材は彼女に託し、午後は仮眠をとることに。彼女は私の横で感情が込み上げたのか、涙を流していました。私は彼女を落ち着かせるため彼女の手を握っていましたが、彼女が眠ったのを確認した後、眠りにつきました。
夕方、目覚ましで起き、残っていた食材で簡単な夕食を済ませた後、コンドミニアムの掃除をして出発の準備を整えました。深夜1時にGrabでタクシーを呼び、空港へ向かいました。
空港のタクシー乗り場で彼女と別れた後、彼女はそのまま同じタクシーでマンダウエに移動し、早朝バスで実家へ向かうとのことでした。
私は手荷物を預けて出国手続きを終えた後、搭乗口で彼女とずっとメッセージのやりとりをしていました。
「さみしい」といった彼女の言葉が画面に並び、それを読みながら私もまた同じように寂しさを感じていました。
帰りの便は窓側の席でした。
彼女と過ごした数日間に思いをはせながら滑走路に向かう飛行機から見える景色を眺めていました。
飛行機は夜明け前のマクタン島を離陸しました。
窓から見える明け方の景色がとても美しく、ずっと外を眺めていました。
雲の上はどこまで青く、とてもきれいでした。
朝食にマクタン空港で買ったブルーベリーマフィンを食べました。
しばらく起きたり寝たりを繰り返していましたが、本州の海岸線が見えてきたときには、ああもうすぐ日本なんだなと実感しました。
予定時間よりも少し早く無事に成田空港に到着しました。
日本に帰ってきたことを実感しながら入国ゲートに向かいました。
預けていた荷物を受け取りに入国手続きを済ませた後、すぐに彼女に無事到着した旨のメッセージを送りました。
グローバルWi-Fiを返却し、成田エクスプレスで帰路につきました。
帰宅の途中もずっと彼女とメッセージを続けていました。
1週間という短い時間ではありましたが、彼女と過ごした日々は濃密で、今までにない感情を抱くようになりました。
言葉の壁は依然として大きな課題であり、私は英語の聞き取りに苦戦していますが、それでも彼女は私を受け入れてくれる人です。そして、彼女と心が通っている実感があるからこそ、引き続き英語学習を続けていく意欲が湧いてきます。
今回のセブ旅行は、私にとって「観光」ではなく「生活」の一部のような感覚でした。歳の差はあるものの、彼女とは自然体でいられました。彼女の素直さや、言葉にして気持ちを伝えてくれるスタイルは、私にとってとてもありがたいものでした。
今後、秋には彼女を日本へ招くために動き出します。これまで一人で過ごしてきた私の人生も、ようやく変わり始めたのかもしれません。