昼間、仕事に取り組んでいる私の傍らで、彼女はせっせと食材を切って昼食の準備をしていました。昼食が出来上がったタイミングで昼休憩をとり、一緒に昼食を楽しみました。夕食も同じで、仕事が終わるとすぐに食卓につけるよう、準備してくれました。
私が仕事をしている間、彼女は時折、後ろから画面を覗き込んでいました。日本語は読めないので、私が何をしているかは理解していないと思いますが、その視線は興味津々のようでした。
私といえば、調理を手伝うことはほとんどありませんでしたが、皿洗いや片付け、ほうきでの床掃除などは率先してやっていました。できることで彼女の負担を少しでも減らしたいという気持ちと、共同生活を送る上での最低限の役割だと思っていたのもあります。
フィリピン料理と私の日常
今回も彼女はフィリピン料理を中心に、たくさんの美味しい料理を作ってくれました。私はHSP気質なので、相手の感情には過剰に敏感なのですが、実は光や匂いに対しては案外鈍感なところがあります。食事に関しても、こだわりがあるようでいて、実はそうでもない。だからインディカ米も美味しくいただけますし、フィリピン料理は汁物が多いので、水気の少ないインディカ米との相性は抜群に良いように思います。
チキンアドボ
これはもう定番中の定番ですね。
今回はココナッツミルクを使ったバージョンで、これまで食べたものとは異なりましたが、とても美味しかったです。
サンドイッチ
朝食にサンドイッチを作ってくれました。
小食の私は実はこれくらいがちょうどよかったりします。
パンシット(春雨多め)
パンシットは何度か食べていますが、今回は春雨が多めで、あっさりとしていながらも食べ応えがありました。ヘルシーな感じが良いですね。
ルンピアとキムチ鍋
ルンピアはフィリピンの揚げ春巻きで、パリパリの食感がたまらない一品です。
フィリピンでも韓国料理は流行っているようで、彼女が材用を用意してキムチ鍋を作ってくれました。
豚骨ラーメン
実は、日本から持参していた棒ラーメンを使って「ラーメン」を作ってみました。彼女が「豚骨ラーメンが食べたい」と言っていたので、福岡に行った際に購入していたんです。
これはこれで美味しかったです。いつか日本に来た時に、よく行く豚骨ラーメンのお店に連れて行ってあげたいですね。きっと喜んでくれると思います。
パンシット(乾麺多め)
二度目のパンシットは乾麺多めでした。生麺ではなく、乾麺をお湯で戻す感じで作っていましたね。
日本の焼きそばに似た感じですね。焼きそばは好きなので箸が進みました。
初めてのアフリターダ、そしてもう一度
今回初めて食べたアフリターダは、トマトベースの煮込み料理で、これがまた美味しかったんです。
野菜と肉がたっぷり入っていて、ご飯との相性も抜群でした。私が「美味しい、美味しい」と食べていたら、最終日にもう一度作ってくれました。
作り方も教えてくれたので、日本に帰ったら自分でもチャレンジしてみようと思っています。
食事を通して見えてくるもの
私は普段、平日は簡単に済ませることが多いですし、リモートワークで自宅にこもっていることが多いので、食事量は意識して抑えるようにしています。彼女は私の健康を気遣って食事量を増やせと言ってくれるのですが、肥満のことを考えると、量に関しては現状維持かなと思っているんです。健康を維持しながら、ストレスなく暮らすことが私にとっては何よりも重要だからです。
彼女が作ってくれた料理を囲んで食事をするとき、フィリピンをより近く感じた気がします。正直、セブは成長しているようですが、まだまだ発展途上だと感じる場面に出くわします。
ただ、彼らを見ていると「生きるために働く」ように見えます。日本の「働くために生きる」のと、どちらを選ぶかということだと思います。私は後者を選びたい。その選択をどこで実現するかはまだ具体的に決めてはいません。そのとき最適な選択ができるように準備しておくだけです。
彼女との食卓が教えてくれたこと
彼女との食卓は、私に多くの気づきを与えてくれます。料理を通じてその国の文化や人々の暮らしに触れることができるのはもちろんですが、何よりも、私が心を許せる相手と穏やかな時間を過ごすためにはどうすればいいか考え、実行する必要があることを改めて感じました。
HSP気質ゆえに、人とのコミュニケーションにストレスを感じやすい私にとって、消耗せず、あるいは消耗を抑える施策を打つことは重要になってきます。
将来、彼女と共に暮らすことを考えると、現地の食生活に適応することはもちろん、経済的な基盤をしっかりと築くことが重要だと考えています。今の会社でリモートワークを継続しつつ、フリーランスとしての仕事も視野に入れ、WEB制作スキルをさらに磨いていきたい。AIツールの活用やTypeScriptの学習も、そのための重要なステップです。インデックス投資も継続し、老後への不安を解消するための準備を着々と進めています。
日本にいると、どうしても「このままでいいのか」という漠然とした不安や焦燥感に駆られがちです。特に私のような就職氷河期世代の人間は、社会に対する複雑な感情があります。しかし、海外に目を向けることで、日本とは違う時間の流れ、価値観、そして生き方があることを実感します。