今回の滞在は観光地巡りやリゾート気分とはちょっと違う、地に足の着いたコンドミニアム生活でした。
滞在中、外食はほとんどせず、もっぱら自炊でした。コンドミニアムには簡単なキッチンがついていて、近所のロードサイドの雑貨店で買ったお米(3kgで140PHP=約365円)を使って、彼女が手際よくご飯を炊いてくれました。
お米が好きな彼女のために少し多めに買いましたが、余ったら持ち帰ってもらえばいいかと思っていました。
ちなみに、水道水は飲めないので飲料水は必須です。5Lや6Lサイズのボトルをいくつか買って、部屋にストックしておきました。
こうした細かい準備も、現地で生活するうえでは大事なポイントだと実感しました。
コンドミニアムの近くにあるセブンイレブンに立ち寄った際、気になった「サンミゲル チョコレート・ラガー」を購入しました。
「よくある焦がしてチョコレート風味に近づけた感じかな?」と思っていましたが、想像以上に甘くてまるでビールとチョコレートを混ぜたビアカクテルのようで、個人的には飲みやすくアリだなと思いました。
なんとなく日本から「のりたま」を持っていっていたのですが、これが思わぬ大ヒットに。彼女に勧めてみたところ、最初は少しだけご飯にかけて様子を見ていましたが、すぐに気に入ったようで、毎食ごとにふりかけて食べるように。
最後にはスプーンに直接のりたまをのせて味わうほどでした。次回セブに行くときは、お土産に数袋持っていこうと心に決めました。
セブでの生活は、基本的にのんびり。昼間はほとんど外に出ず、出かけるのは日が暮れてからというのが定番でした。彼女自身「昼間はなるべく出ない」と言っていましたが、実際その通りでした。
この日も、日が暮れてから近くのコンビニへ行ったくらいで、あとは部屋で過ごしました。夕食は前日に作ってあったルンピア(春巻き)を油で揚げ、具だくさんのスープを作り、白菜で豚肉とキムチを包んで食べるという、韓国風な食事でした。彼女は普段から家族のためによく料理をしているそうで、手際の良さには感心するばかりでした。
旅行というより、まるで一緒に暮らしているような感覚でした。観光地を巡るのではなく、現地の人と同じように日常を過ごす――そんな日々が意外にも心地よく、「こういう生活もアリだな」と思わせてくれました。
観光名所を駆け足で回るのではなく、現地の空気を肌で感じながら、ただ誰かと日常をともにする――そんなシンプルな体験が、思いのほか心を満たしてくれる。セブで過ごした時間は、まさにそんな感覚を得られるものでした。