この日の夕食はGrabでデリバリー注文してみました。フィリピンといえばジョリビー、というほど現地では定番のファストフードチェーン。
セブに来るたびに一度は立ち寄っていますが、今回は暑さもあって外出せず、デリバリーにしました。
宿泊しているコンドミニアムには小さなバルコニーがついており、そこに置かれたテーブルと椅子で、セブの夜景を眺めながらの食事。
私はチーズバーガー、ポテト、ゼロカロリーのコーラという定番セット。彼女はライス、チキン、スパゲッティが入ったローカル感満載のセットを選んでいました。
夜になっても蒸し暑さが残る中、どこからかカラオケの熱唱が聞こえてきました。フィリピンはカラオケ文化が根付いているとは聞いていましたが、あれほど声が響くとは...。外にまる聞こえで、少し笑ってしまいました。
食事を終えて、バルコニーでしばらく彼女と話をしました。ただ、私は英語がまだまだ不十分で、ところどころ聞き取れず、確認しながらの会話。それでも、伝わる部分もあって、リスニング力の大切さを痛感しました。
そして部屋に戻ってから、日本から持ってきていた小さなプレゼントを彼女に渡しました。それは旅行者向けのやさしい日本語テキスト。彼女は以前から日本語を学びたがっていましたが、テキストを買う余裕がなく、普段はFacebookのリールで日本語のフレーズを拾っているだけでした。
一瞬、遠慮して「もらえない」と言っていた彼女でしたが、「これはあなたのために選んだ」と伝えると、急に表情が明るくなり、思わず私に抱きついてきました。あのときの笑顔は、今でもはっきり覚えています。
その後、彼女はさっそくテキストを開いて、日本語の表現についていろいろと質問してきました。彼女の好奇心と学ぶ意欲に、こちらも刺激をもらいました。今後は、日本語と英語を教え合う関係になっていくのかもしれません。ただ、基本的には英語でのコミュニケーションを続けたいと思っています。
なぜなら、日本語は日本でしか使えませんが、英語は世界中で使える言語。私たちの将来を考えたとき、英語での会話力を高めることがより大きな可能性につながると考えているからです。もちろん、日本語に触れることも、彼女の視野を広げる意味では大切だと思いますが。
こうした何気ない日常のやりとりの中に、「国際恋愛」ならではの難しさと楽しさが詰まっています。年齢差も文化の違いも、時には壁になりますが、ゆっくりでも、お互いを理解しながら歩んでいくことに意味があるのだと思います。