国際恋愛で垣間見た『国民性の違い』

再び恋愛に踏み出したHSP気質の行く末はいかに?

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国際恋愛で垣間見た『国民性の違い』

旅立ちの前夜、成田空港近くの佐倉のホテル(佐倉第一ホテル)に前泊することにしました。翌朝の早朝便でセブへ向かう予定だったからです。 2025-07-12-003.jpg チェックインを済ませ、荷物を部屋に置いた後、軽い足取りで成田空港へ向かいました。

目的は両替でした。早朝でも両替所は開いていますが、念のため前日に済ませておきたかったのです。 2025-07-12-001.jpg 徐々に旅慣れてきたとはいえ、出発当日は何かと慌ただしく、不安要素は少しでも減らしておきたいと考えていました。両替はすぐに終わり、そのまま空港内を少し散策いたしました。

普段、空港を利用する際は、スーツケースを引きずりながら出国手続きやWi-Fiの受け取りに追われ、空港内を見て回る余裕などありません。しかしこの日は時間に余裕があり、出発ロビーの喧騒を、どこか遠い世界の出来事のように感じながら、静かに眺めていました。 2025-07-12-002.jpg 空港内のレストランで食事をしようかとも思いましたが、価格がやや高めだったうえ、特に空腹でもなかったため、軽く散策を楽しんでからホテルへ戻りました。

彼女から届いたレシートが語る、金銭感覚のギャップ

ホテルに戻ってしばらくすると、パートナーからメッセージが届きました。添付されていたのは、何枚もの長いレシートの写真でした。事前に食費を送金し、食料品の購入をお願いしていたのです。

レシートを見た瞬間の正直な感想は、「そんなに買う必要があるのか?」というものでした。普段の自分の食生活はとてもシンプルで、一度に大量の食料品を買うことはほとんどありません。必要なものを必要な時に、最小限の量だけ購入する――そんな生活に慣れているからこそ、彼女の買い物の量にはやや驚かされました。

もちろん、二人分となればそれくらいの量が必要なのかもしれません。しかし、自分の感覚とは明らかに異なる消費スタイルに、一瞬戸惑いを覚えました。

そんな中、メッセージの最後にあった「水が買えなかった」という一言が、思考を別の方向へと導きました。どうやら、渡していた予算を超えてしまい、水を買う分が足りなくなったようです。

「あればあるだけ使ってしまう」国民性?

この出来事をきっかけに、「あるだけ使ってしまう」「貯蓄が苦手」といった国民性について、どこかで聞いたことのある話を思い出しました。もしかすると本当にそうなのかもしれません。そう思わせるほど、彼女の姿にはどこか若い頃の自分が重なって見えました。

就職氷河期を経験し、社会の厳しさを肌で感じてきた身としては、将来に備え、特に経済的な基盤を整えることが何よりも重要な課題です。可処分所得が年々減少し、そのスピードが加速しているように感じる日本社会に対しては、漠然とした不安を抱いています。そのような背景もあり、自然と投資や貯蓄への意識が高まっています。

そうした価値観を持つ自分にとっては、予算内でやりくりする方が賢明だと感じます。だからこそ、将来を共にするなら財布は別にすべきだと考えていました。しかし、今回の件を通して、「いくらかこちらで管理して貯蓄しておいた方が、お互いにとって良いのではないか」と思うようにもなりました。もちろん、それは「もし一緒になるのならば」という、まだ不確かな未来を前提とした仮定に過ぎません。

恋愛の「コスパ」とHSP気質の葛藤

今回の出来事を通して、なぜ現代の若い人たちが恋愛を避ける傾向にあるのか、少し理解できたように感じました。恋愛には、時間もお金も、そして何より精神的エネルギーという、目に見えない「コスト」がかかります。それに対して「パフォーマンス」を求める価値観が主流となった現代において、恋愛は非効率で予測不能なリスクと捉えられるのかもしれません。

また、自分がHSP気質であることも、恋愛という選択に迷いを生む一因となっています。他者の感情に敏感で深く共感する一方で、その感受性の高さゆえに人間関係からの刺激で心身が疲弊しやすい――そのような自覚を常に持っています。

それでも、パートナーとの出会いは、自分の中にあった漠然とした海外移住への想いを、明確な計画へと進める原動力となりました。彼女との関係は、セブでの穏やかな暮らしという目標に向かううえで、かけがえのない存在であることは間違いありません。

違いを受け入れるパートナーシップ

国民性の違い、金銭感覚のズレ、そしてHSP気質によるコミュニケーションの負担――これらは国際恋愛において避けて通れないテーマです。しかし、そうした「素」の部分を理解し、受け入れ、共に解決策を探っていくことこそが、真のパートナーシップの礎になるのだと思っております。

人生は常に「自分にとっての平穏」を探す旅です。今回のセブへの旅も、彼女との関係も、その一部に過ぎません。日本にこだわる必要はありませんし、社会に頼らなくても自分の道を築くことは可能です。

日本では中年と呼ばれる年齢に差しかかり、年齢を理由に行動を制限しようとする空気感――それが「行動する人」に対する批判として現れることもあります。夢を語るとすぐに否定するような、いわゆるドリームクラッシャーが多すぎるこの社会が、余計にそう感じさせるのかもしれません。

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