どうも史跡散策ごむをじさんです。しれっと千代ヶ崎砲台の見学会に申し込んでいたので行ってきました。
もう数年前から見学したいと思いながらもなかなか予定が合わなかったのですが、ようやく訪れることが出来ましたよ。
砲座跡
各砲座跡を上から見学して回りました。かつては各砲座に2門ずつ、計六門の二十八糎榴弾砲が東京湾に向けて設置されていたそうです。
第三砲座
石が規則的に割れていて、砲座の土台を固定する鉄筋かなにかが埋め込まれていたらしいです。また、戦後しばらくここで家畜を飼育してたらしいです。第三砲台跡は埋められていて、自衛隊が撤退した後に発掘作業をしたとのこと。かつて横に左翼観測所があったそうですが、戦後取り壊されて今は見る影もありません。
第二砲座
第一砲座
第二貯水所。雨水をためて生活用水にしていたみたいです。また砲弾を使った後に出る汚水と混ざらないよう水路を別にするなど細かい工夫がされているようです。
兵舎。演習の際はここで兵士の寝床になっていたようです。一度も交戦することがなかったのでこうして残っているわけですが・・・。
弾薬庫の照明。内部は真っ暗なのですが、さすがに弾薬庫でランプなどの火を使うわけにはいかないので、照明用の明かりをおく場所があります。当時は前面はガラス張りになっていて火の粉が飛ばないようになっていたそうです。そういえば猿島を見学した弾薬庫も同じような構造だった気がします。
弾薬庫から上の砲台へ揚弾するための穴。クレーンで上げて砲座まで持っていていたようですが、人力であげるのしんどそう・・・。
壁に何かが埋まっていた跡があります。おそらくですが、壁にレールのようなものが取り付けてあって、弾薬庫から揚げた砲弾をレールを使って砲座まで移動させたんじゃないかとのこと。
第一砲座跡。レプリカとか置いてくれると雰囲気出るし当時をしやすいんじゃないかなぁと思ったり。
右翼観測所跡
第一砲座から右翼観測所へ移動しました。こちらは取り壊されることなく当時の原形をとどめています。
階段を登って観測所へ
中央の丸い台の上に観測器が設置されていて、これで海上の目標との距離を測り砲座へ報告していたそうです。
観音崎砲台でもこれと似た構造物があって見張り台という説明を受けたので、ここもそうかもしれません。双眼鏡で洋上を監視いたのかな?
砲塔砲台観測所跡
予定では戦艦鹿島から降ろした30.5cm45口径連装砲を転用した砲塔砲台跡を見学するはずでしたが、諸事情で急遽中止になりました。ある意味これが目的だったので痛手を被りましたが、かわりにその砲塔砲台に指示を出していた砲塔砲台観測所を見学することができました。
この砲塔砲台観測所ですが、当時は土が盛られていて地下施設だったようです。
観測所入り口横の小部屋。位置的に門番用のスペースように思えます。
かつてここには88式海岸射撃具という大掛かりな装置が置いてあって、それで海上の目標との距離を測り砲座へ指示を出していたようです。
小部屋がいくつかありましたが今となっては何のための部屋か知る由もありません。
引き戸名残がまだ残っていました。この部屋は仕切で分けられていたようですね。
コンクリートの壁に木片が埋まっていますが、装置を置いておく棚として使われていたのかもしれませんね。
ここは天井が抜けていました。老朽化で抜け落ちたのか、潜望鏡のような装置がかつてここにあったのか...。
砲塔砲台観測所と砲塔砲台との間は結構距離があるので指示は電話か何かで行なっていたんでしょうね。
また春に公開予定だそうなので日程が合えば参加会いたいと思います。その時はぜひ砲塔砲台跡を見学したいですね。