その選択肢はない

田舎嫌い

その選択肢はない

コロナ禍以降リモートワークになったので、1週間ほど実家で仕事することにして約5年ぶりに実家を訪ねた。

ここは自分が帰る場所ではないという思いが強く、帰省するという感覚はない。だから実家に「戻る」とか「帰る」とは言わない。対外的には「両親を訪ねる」という言い方をしている。面倒くさいといわれるだろうが、地元嫌いを拗らせた結果である。

滞在中、1日ほど有給休暇をもらって両親に連れられて観光したが、それ以外は家から出ることはなかった。人間関係はリセット済なので誰に会うということもないからだ。

久しぶりに訪れてみて、もう田舎で生きるのは無理だなと再認識した。その理由を書き連ねたところで何かが変わるわけではないので割愛する。
リセットされない人間関係、考え方や価値観の乖離、伝統的価値観の押しつけなど、若者が嫌う田舎の数々から逃れるために地元を離れた。結局その後も都会とは言えないような田舎を転々として、今は横須賀の地に居を構えているが居心地が良い。

一度しかない自分の人生を他者のために生きるのは馬鹿らしいし、それでは生きている意味がない。これは自分自身がうつ病になり、詐欺師に騙され、そこから復帰したときに強く思ったことだ。(安くはない授業料を払う羽目になったが他人を頼ってはいけないということを学べた)しかし田舎にいると誰かの人生を歩むことを強要される。どこにいるかは問題ではないという人もいるが、それが通用しない場所があるということだ。

ここで生活するという選択肢はない。自分の意識は今は海外に向いているのでそれに向けて準備するだけ。他者の意見に邪魔されないためにも一人粛々と進めていく。それだけだ。